十四、療法食放浪の旅、おとしどころ。

さかのぼること数ヶ月前。

療法食を食べてもらうためのあれやこれや、なんやかんやの試行錯誤をすべて却下したソル。

 

そうこうしてる間にコロナにかかり、ちゅ〜るすら食べられなくなるという、まさに体調もゴハン問題も、一度は完全な底打ち感に打ちのめされた。

 

しかしそれから怒涛の巻き返し!病院でもらったクソ苦い(らしい)お薬によって不死鳥のように蘇った…というか、ヨタヨタと持ちこたえ、どうにかこうにかだった日の翌朝。

 

行き倒れのようにフローリングに横になった状態からヨロヨロと起き出したかと思うと、そのままトットットッと腸内バイオームの入ったお皿に向かい(好き嫌いをいう子には、たとえ食べなくてもそのオカズを出し続けるという保育の鉄則を飼育にも当てはめていました)、何の仕掛けも工夫もない、袋から出しただけのバイオームを…パリパリポリポリと食べ始めた。

 

あぁ、目を疑うってこんな時に使えば良いんですね、って。何もしてないのになんで食べちゃってんの?今までの私の苦労の工夫の数々はなんだったの?病気で味覚でも変わったの?コロナって猫も味覚がなくなるの???

 

ソルが園児ならば、こんな時は、あぁきっと保育園の先生が何か口にするキッカケを作ってくれたのかも。明日先生に会ったら聞いてみよう!となるが、ソルは保育園に通ってない。

 

真実は闇だがこんなに良いことはない。食え食え、食べろ食べろ。…で、初めてけっこう食べました。

病後なのでそこまで結果(排出物の形状)に変化はないものの、なんとなく一安心。

 

一安心、ワケが分からないけどヤレヤレだ、とホッとした2日後。

またピタリと食べなくなりました。

たっぷり入ったエサ皿を前に、なんにもないねって顔して見る姿は2日前の姿と、うん、まったく一緒。

 

結果、消化i/dしか食べないので便は少しも固まらない。

やっぱりソルの場合、どうにかして少しでも腸内バイオームを食べさせないと先がない。

でもどうしても、どうしても食べない。

 

何か打開策はないか、またしても、またしても考える。

 

そう言えば、以前、消化i/dと共にサンプルをもらった消化・体重・糖尿病w/dのサンプルがあった。

消化i/dは、砕いて腸内バイオームの上に振りかけてフリカケ風にしてあげたり、そのままあげたりと新たに購入もして取り入れていたが、コチラは名称からして療法食を食べない病気のコにあげるにはふさわしくない気がして使わずにいた。

一度、コロナ発病中に藁にもすがる思いであげた時は、まったく良くならなかった。しかしあの時は何をあげたところで変わらなかっただろう。

どのみち調子は悪いわけだし、食べないよりはマシだから試してみる価値はあるかもしれない。

 

そんなわけで消化i/dに少しずつ消化・体重・糖尿病w/dを混ぜ始めた。

すると、バイオームは少しでも混ぜると全く食べなくなるのに比べて、w/dは多少混ざる分には気にすることなく食べた。

そして、最初は便に若干の血が混じり心配だったが、なんとなくw/dを入れた方がi/dだけよりは便がマシになった気がした。

 

腸内バイオームをまったく食べない今、当面はi/dに少しw/dを混ぜる方法が、決してベストではないが落とし所と言えそうだった。