世間ではよく、長毛の猫さんは見た目は美しいけれどお世話が大変だからよく考えてから飼え、とか言われている。
果たして本当にそうなのだろうか。
私は声を大にして言いたい。
短毛ネコちゃんの方が圧倒的に大変だ、と。
長毛のなつさん1匹飼いの時と比べると、短毛のチョルが来てからこの方、毛の舞い方が尋常じゃない。隅に溜まる毛の吹き溜まりも尋常じゃない。扇風機にくっつく毛の多さも尋常じゃなければ、コロコロでごっそり直採りされる量も尋常じゃない。
もしこれが私1人の実感なのだとしたら、チョルが脱毛症という病をも抱えているということになるが、見る限りハゲはない。
なつさんも撫でれば確かに毛はたくさん抜ける。しかしチョルの短い毛のように、フワフワと宙をさまよわない。長いのでそれなりの重力を持って大人しくその場にとどまる。宙をさまよわないということは、夕食を食べる時も、トッピングのように毛が料理の上に添えられないということだ。また、ブラッシングすればコームに毛が吸着されるから散らからない。可愛いから撫でるその時、手にコームさえ持っていればブラッシングするわけだから、日に一度ブラッシングするくらいは苦でもない。
(ただし、チョルが重病でてんてこ舞いだった時だけはさすがに毛が固まってしまった。)
夏になったら更に毛の抜け方が激しくなる。朝クイックルワイパーをかけても昼にはそこかしこに毛の吹き溜まりが出来ている。これぞイタチごっこというやつだ。
案外ホコリが溜まりやすい階段も、短毛のチョルがやってきてから明らかにホコリが増した。もったいないので、洗って乾かした不織布マスクで階段を上下するたびにサッと拭き取る。
換毛期は、そんな風にしていても数時間経つと元通りだ。
要するに、長毛ネコはネコ自身に手がかかる。お尻の周りの毛を切ったり、ブラッシングが大事。
一方、短毛ネコは住まいの掃除が大変になる。
どうせ時間を割かれるなら、ネコ、触ってたくないですか?
というわけで毛の重力、すっごく大事なので長毛ネコに1票!
あ、可愛さはもちろん一緒です。