onoesanと猫と保育となんやかんや。

おいぼれ猫たちとの日々と、あれやこれや

保育園で。着たい服がカゴに入ってなかったマコちゃんが納得してくれるまでの話。

※これはあくまで私の体験談をベースとした話です。保育方法をはじめとする諸々は保育園によって千差万別です。

お着替えのコーナーにマコちゃんが入ってきた。
マコちゃんはお洋服が大好きな2才の女の子だ。
お着替えが嫌いな他の子を尻目に、自分の着替えが入ったカゴをイソイソと棚から取り出し、まずはそこからママが用意した服をすべて、ポイポイと辺り一面にぶちまける。
その時のマコちゃんは、とにかくとても楽しそうなのである。

「せんせい!マコちゃん、お洋服いっぱい持ってるんだ〜。かわいいのいっぱい!なに着ようかな〜」
と、つぶやくマコちゃんの笑顔は最高に可愛い。

その時の私にできることは、ぶちまけた服の中にダンゴ三兄弟のピンクのTシャツか、パパが買ってくれた鯛焼き模様のシャツが入っていることを神様に祈ることだけである。
最悪、キノコ柄のピンクのTシャツがあれば何とかその場を収めることは出来るだろう。
(マコちゃんの趣味は若干変わっている。)

だが無情にも、そのどれも入っていないことがある。
ボロボロになってきたのでママが交換してしまったのかもしれない。

やがて他の子のお世話をしている私に、マコちゃんの悲痛に満ちた声が聞こえてくる。

「せんせい、マコちゃんのお洋服がなんにもない…」
振り返るとバラ撒かれた大量のお着替えの真ん中で、早くも涙がこぼれそう。
ここはもう思いきり共感する。
「え?いっぱいあるよ?」
なんて決して言わない。

大切なのは、マコちゃんの何倍もこちらがショックを受けていると伝えることだ。これに成功すれば俄然スムーズに運ぶ。

こどもはこちらの気持ちなんて簡単に見破る。
だから嘘はつかない。
お洋服がなくて舌打ちしたくなる思いはマコちゃんに全然負けていないのできっちりとその思いを伝える。

「え??ほんとに!?ダンゴも鯛焼きも、いないの??えぇ?キノコもなの??」
全力で、真剣に打ちひしがれる。

マコちゃんはそれは真剣な目で
「うん。ないの」
と返してくれた。
泣かずにこのお返事を言えたら大抵は大丈夫。

2人でもう一度探してみる。

「ないねぇ」

探しながらターゲットにする服を物色する。決めたらおもむろにその服をピックアップ、目の前にかざしながら、
「あれあれ?マコちゃん、見てコレ!!ここに、こ〜んなヒラヒラがあってお姫さまみたい!これを着ると、ここがヒラヒラ〜ってなってチョウチョさんみたいになっちゃう服じゃない?わぁ〜すご〜い!先生、前からマコちゃんがこんなお洋服を着るといいなって思ってたの。これ、もしかしてパパが買ってくれたんじゃない?」
と、一気にまくし立てる。
ここで、「ママだよ。」などの返事が来たらヨシ。
来なければもう一押し。

「先生、こんなにすごいお洋服を見たの初めてだよ。ね、これ着てみちゃう??」

ここで「うん!」と言ってもらえたら心の中でガッツポーズ、次のお子さんに進む。
首を振られたら、振り出しに戻る。

振り出しと言っても、難易度はかなり上がってしまう。一度首を振ってしまったお子さんは、慣性の法則のように首を振り続ける傾向がある。
だから後はない。一発勝負の気合で臨む。

そうして今日もなんとか無事にお着替えが済んだ。マコちゃんの。そう、済んだのはマコちゃんのお着替えだけだ。まだ1人目。

そろそろ恐竜かシマシマ模様の服じゃないと荒れ狂うコウくんが園庭から帰ってくる。
頑張れ自分。