二十九、猫に手作りごはんを作らされた話。え?ネコって野菜食べていいの!?

アレもコレも、何をやってもすぐに飽きるネコ、ソル。

もうどうしていいかわからなかった。

そんな時、ふと、空っぽになった腸内バイオームの缶が目に入った。

原材料名…チキン、ポーク、…ニンジン、チキンスープ…ほうれんそう、かぼちゃ……

ピーカンナッツ殻パウダーだの、ライフスターチだの、オート麦ファイバーだの、なんだそりゃ、っていうのに混ざって、え?これウチの冷蔵庫に入ってますけど?っていうのが結構混じってる。

ってか、ネコってニンジン食べていいの??

そう言えば、一気喰いしてたこの缶詰の中身に、四角いオレンジ色の何かが入っていた。あれはニンジンの角切りを柔らかく煮込んだものに違いない。

えー。そうなの??猫って野菜食べていいの?なんで野菜入れてるんだろ。傘増し?彩り?でも今までルナにあげてきたカルカンやらニュートロやらシーバには、野菜なんて、パッと見た分には入ってなかった。

ということは、これは、繊維/消化のケアをうたっている腸内バイオームの缶だから入っていたということだ。

腸内バイオームの缶に入っていた野菜を家であげてはいけないのか。何か特別な処理でもしているのか。…いや、していないだろう。

最近のソルは、何をあげてもすぐに飽きて絶食を始め、下痢に至る日々。
言うなれば、緩慢なる自殺である。
ここで私がニンジンをあげたところで大勢に影響があるとも思えない。

あったところで、それならもうそれまでという気もする。
ウチに来てなかったら、とっくにサヨウナラだっただろうし、半年前にはコロナにかかって死に損なってもいる。

そう思い、缶に入っていたようなサイズにニンジンを細かく切り、それを、同じように細かくカットした鶏肉と一緒に火を通す。
十分柔らかくなったものを少し冷ましてからあげてみた。

すると。

食べた。

市販の缶詰めほどではないが、まあまあ喜んで食べた。

最初っからほとんど食べないということもあるけれど、最初は割と食べることの方が多いので、ここまでは想定内。

しかし、ここから先がラクだったのだ!!