三十一、猫に手作りごはんを作らされた話。食材の見極めがムズカシイという話。


好調が続くと必ずズコンと落とし穴にはまる。

ソルというオス猫と付き合ったこの1年間はひたすらその繰り返しだった。
今回もそうだった。

成り行きで、"手作り"というほどでもないが、ニンジンを刻んだりサツマイモを蒸したり、それなりに良い排便が出来ることがわかって嬉しく、気分上々だった折である。

毎日同じお品書きだと、一瞬で飽きることは今までの経験からわかっていたし、せっかく自由度をある程度高くできるのだから、鶏肉だけでなく様々なタンパク質を摂らせた方がバランスも良いだろうと考えた。

そういう思いの中での、豚のひき肉だった。
サツマイモにプラスして豚のひき肉を炒めて与えたのだ。

結果、下痢に戻った。

勝手な推測だが、油分が多かったのかもしれない。
コレによって、手作りゴハンの難しさがなんとなくわかった。

とは言え、このフードジプシーの旅に出て以来、ずっと隣で支えてきてくれたルナ(ソルが食べなかったモノをすべて引き受けて、代わりに何でも食べてくれた)は、豚のひき肉を、食べたところでいたって快便。

だから、手作りゴハンが難しいのではなくて、ソルというオス猫の腸が、とんでもなくムズカシイ、というのが正しいのかもしれない。

繊維反応性腸症、ではなくて、繊維が多めに必要な慢性腸症なのかもしれない。とにかく腸がとんでもなくムズカシイことになってる。それは間違いない。

慣れたらイケる可能性もゼロではないが、もし下痢が悪化すると厄介なので、豚のひき肉は手作りゴハンのメニューからは外すことにした。

当面は鶏肉のモモ→ささみ→胸肉と、ニンジン→サツマイモのローテーションにした。
ただ、ささみと胸肉はリンが多く、腎臓が悪い場合は控えた方が良いらしい。
ルナは以前、急性腎不全で入院もしている。よくよく茹でこぼして、リンを出来るだけ出そうとした結果、パサパサと、見るからにあんまり美味しくなさそうになった。

それでもドライの療法食よりはマシなようで、美味しそうにガツガツと、ではなかったが、そっぽを向くこともなく、まあまあの食べっぷりだ。これにも飽きるとまた手詰まりとなる。
なんとかローテーション出来る、胃腸に優しい食材を見つけなければならなかった。