三十八、尿路閉塞から数日後。痛恨の判断ミスをした話。

かかりつけの病院は水曜日が休診だ。

だから、月曜日か火曜日に来るように言われた私は、火曜日の夕方の診療時間に行こうと考えていた。

しかしそれまでの3日間、ソルのオシッコはちゃんと出ており、変わったところも全くなかった。

そして夕方というのは主婦にとって朝の次に忙しい時間帯だ。気づけばあっという間に19時近くになっていた。診察時間は19時半までである。

ー今日はもういいかな…

そんな思いが浮かんできた。

3日間、何もなく過ごせているし、行ったらまた点滴打ってお金もかかるし…

そうして19時半。病院が閉まる時間。

ソルがしきりにおちんちんの先を舐め始めた。

疲れた頭で漠然とその様子を眺めた記憶はあるが、雑事に追われて、嫌な予感さえしなかった。

そしてその10分後にはトイレで這いつくばっていた…

その姿を見た時は自分の頭を思いっきり殴りつけたくなるくらい後悔した。

まだ終了時間から10分程度。つながるかもしれない。そう期待して、申し訳ないと思いつつもすぐに電話を入れてみる。けれど思い虚しく既に留守番電話が稼働していた。そりゃそうだよな…

自分で自分の首を絞めるとは正にこのこと、明日、別の病院に行くのか夜中に救急に行くのか、いずれにせよ気が気ではない夜を過ごすことになってしまったのだった。