五十七、そして再び開眼。安定の底力を見せつけた老猫ソル。

右眼に出来てしまった潰瘍が悪化してしまった老猫ソル。

五十六、老猫に点眼三昧の日々。 - onoesanと猫と保育となんやかんや。

このままだと角膜穿孔と言って、角膜に穴が開いてしまう病気となってしまうと言われた。

そのため日夜、点眼に励む日々だったが、痛いのか一向に右目を開けようとしない。

正直なところ、痛みがないのであれば、なんなら右眼はずっと開かなくても良いと思っていた。


顔で売ってるわけじゃないし、と。


それはそれでカッコいいじゃん、と。



ところが点眼を始めて1週間、少しずつ、痛みが減って来たようだ。


右眼が徐々に開いていき、結局、2週間かからずしてバッチリ元通りになった。

病院に連れて行き、先生に暗室で確認してもらう。

「ソルちゃん、バッチリです!エリザベスカラー、外して大丈夫です!」

お墨付きを頂いた。

診察室は完全にお祝いモードになっており、朝一番の診察で、他の患者さんたちがたくさん待合室で待っているのにも関わらず、先生も看護師さんたちも、仕事あがりのような晴々とした顔をしていた。


心配、してくれてたんだなあ…。



診察台の上で、看護師さんに優しく撫でられてウットリとしているソル。

ひょっとしたら老猫ソルは幸せな猫生を歩んでいるのかもしれない。


ずっと反対のことを思っていた。
老猫になってから、現在進行形で大変な病気に見舞われまくっているし、家も飼い主も変わって(戻って)しまったのだから。

一、そして再び飼いネコ2匹。 - onoesanと猫と保育となんやかんや。



でも。

こんなに生きていることを喜んでもらえている。



両目揃って開いてみれば、やっぱりその方が可愛い。パッチリと目を開いて見つめてくるソルに、心から安心する。

目が慣れていくだろうが、やはり痛そうな見た目にならなくて済んだのは本当に幸いなことだった。

喜び過ぎるとすぐにまた病気になることを繰り返して来ているので、そおっと心の中で感謝する。