六十二、繊維反応性腸疾患の猫にサイリウムをあげてみた話。

先日、フレンチブルドッグのグーちゃんのブログにすっかり洗脳され、購入したサイリウム


同じ繊維反応性腸疾患なのだから、じいさん猫にも効いてくれるのではないか。


そう期待した初日、とても良い便だったのである。


これはひょっとして、一年数ヶ月あれやこれやと試行錯誤を繰り返し、翻弄された日々はすべて徒労だったのでは?
サイリウムさえあげていたら最初からあっさりと解決していたのでは?

…そんなコトまで先回りして考えて、勝手に"なんてこった…"と、思っていたのだった。

六十一、サイリウムの効果の程が気になるという話。 - onoesanと猫と保育となんやかんや。

が、結局のところ、その心配にはまったく及ばなかったのである。


そもそも、適量からして手探りだったのだ。

確かに初めてあげた日は一度、良い便をした。

が、それをサイリウムのおかげだと断定するには量が少な過ぎた。

初めてだからとパラパラッと上にうっすらかけただけだ。

ケーキにかけるパウダーシュガーより遥かに少しの量。


結論から言うと、この一度限りの良い便は、どうやら"たまたま良かっただけ"だったと思われる。

お腹の調子にも波があるらしく、波に乗った時に"たまたま"ビックリするくらい良い状態になる。


傾向と対策はない。

本当に脈絡がないのだ。

先生曰く、

"ネコちゃんってなかなかムズカシイんです。"

本当にそう思う。


だから、コレ以降、サイリウムの量を増やしても劇的に良くはならなかった。


それどころか量が多いと、吐くこともわかってきた。
どうもこれは、サイリウムの性質に原因がある気がしている。


サイリウムは性質上、水分を含むと膨れてゼラチン状になる。

お腹の中で膨らむため、満腹感を得られることからダイエット食品として人気がある。

ソルの場合はいつも下痢なので、お腹の中の余計な水分をサイリウムが取り込んでまとめてくれることで下痢が良くなることが期待できた。


しかしソルの食べ方は、飼い主の私とそっくりだった。
すなわち、目の前に食べ物があったら視床下部が納得するまで食べないと気が済まない。


お腹がパンパンになるまで食べ続けてしまうのである。


最大許容量まで入ったパンパンのお腹の中で、サイリウムが余計な水分を吸って膨張したら、考えただけで苦しくなる。

それで手っ取り早く吐く、ということなのではないかと考えている。

正解は知らない。


そんなわけでサイリウムの良さはあまりわからず、かと言って悪いとも言えず、捨てるのもなんなので、ほんの少し振りかけたりしている。


つくづく3倍超えのお値段の、フレンチブルドッグのグーちゃんが愛用していたメタムシルの方を買わなくて良かった。


最近では、幸い、飽きて食べなくなっていたロイヤルカナンの満腹感サポートをチョコチョコ食べるようになった。

そのおかげで、一時は猫コロナの時を思い出させるくらい絶不調だったが、最近は落ち着いている。


この頃では爪も切れるようになったし、朝晩2錠ずつ飲んでいる錠剤は、ちゅ〜るで飲み込ませているだけあって、見せるだけでゴロゴロいうようになった。
そして錠剤を飲む時は必ず、両前脚で私の腕にしがみつく。
上を向いてちゅ〜るをチュパチュパ飲む姿は、赤ちゃんのようで、体温といい、重さといい、ほぉっと息を吐いてしまうくらいの癒されようだ。

まさかこんな日が来るなんて、錠剤をあげ始めた最初の頃は想像もしなかった。

十一、ネコに錠剤。 - onoesanと猫と保育となんやかんや。


近頃は、むしろルナの方が気炎を吐くことが増えた。

猫のキャラ変にとまどっているという話。 - onoesanと猫と保育となんやかんや。


今日も、筆のような前脚をドップリと水に漬け、ビショビショの肉球ハンコを押しながら家中をノシノシと練り歩いていた。

選り好みの激しいソルの横で、
「アタシは生きてくためなら何だって食べるわよ!」
とばかりに、ボロボロこぼしながらガツガツと食べる。

もう最近では止める気力もなく、ハンコをつきながらご機嫌にお尻を振って歩いている彼女を見守っている。


まあでも今日みたいな寒い日は、二匹がストーブの前で丸まっていてさえくれたら、もうそれだけで幸福で、床なんて拭けばいいから気にしないでと思えるのだった。