老猫2匹のトイレの場所を移動した話。


天に星 地には花 思春期の男子に1人部屋を


ムスコに部屋を明け渡すことに決めた。


キッカケは骨折だ。


骨折したために、中学校まで送迎することになり、そこで初めて、


ーもはや、おとーさんとベッドをくっ付けて、お隣で寝かせているお年頃ではとっくにないー


という事実を思い知ったのだった。

週末は部屋を引っ越すことに決めたという話。 - onoesanと猫と保育となんやかんや。


そのための準備第一弾であり、もっとも注意を必要とするのが猫トイレの移動である。


ソルのトイレをそのままムスコの部屋になる部屋に残しておくことは出来ない。


2匹のトイレの大きさが違うため、検討の結果、ルナのトイレがあった場所にソルのトイレを移動することにした。


そしてルナのトイレは、現在のトイレの場所から2メートル足らずのところに移動した。


うまくコンバートに対応してくれるだろうか。


様子を窺っていると、頻尿のジイサン猫、ソルの方が先にやってきた。


すごく困っている。


ヨタヨタ、オロオロ。


抱き上げて、ルナのトイレがあった場所に移動した、本人のトイレに置く。


それでもソワソワ、キョロキョロ。


目が泳いでいる。


猫でも目が泳ぐことを初めて知った。


コマッタコマッタ…とひたすら狼狽えていたが、出られないようにガードしていたら、そのうち、もう出ちゃう…と諦めて、無事に初戦突破した。


そうしたことを2回繰り返した結果、こちらは早くも軌道に乗ることができた。


我が家に来てからまだ1年ちょっとのため、場所の移動には柔軟に対応することが出来たようだ。


一方ルナ。


こちらはもう10年以上、引っ越してきて以来一度もトイレの場所を変えていない。


結果どうだったかというと、こちらはダメだった。


自分のニオイ以上に、慣れ親しんだ場所を選んだ。


どんなに彼女のトイレに連れて行っても、自分のトイレのあった場所にあるソルのトイレを使う。


ソワソワ、キョロキョロもない。


悠然と使う。


どうやら彼女は彼女で、この1年ちょっとの間というもの、ずっとソルのニオイを受け入れなければならない状況をこなしてきたので、ここでも、こなしてくれたらしい。


というわけで、男子トイレ、女子トイレがあったのに、共用トイレを2人仲良く使うようになった。


2人で使っていくのだからマナーは守ろうと話し合ったのか、心境の変化か、はたまた本能か。


今まで、排便しても一切砂をかけなかった2匹なのに、共用になった途端、2匹揃ってきっちり後片付けをするようになった。


そして同時に、いよいよケンカしなくなった。


共用トイレで仲間意識が芽生えたのかもしれない、と感じている。