七、好転と悪化と。

そんなわけで、腸内バイオーム6、ユリナリー3、消化器サポート1を理想的な給餌配分として、この3種類を和えて提供すること2週間、だましだましではあったものの、幸いにして結石の石はエコーで確認するたびに小さくなっていった。

おそらく薬では溶けないタイプの結石だろうと言われていただけに、これは本当にラッキーなことだった。

これが溶けない石だったら、サイズも大きかったし手術が必要だったかもしれない。でもソルは14才、重い病気が他にもあるのに、手術を受けることが良いことなのか、きっとすごく悩んだことだろう。

まあ実際のところ、彼が口にしていたのは比率で言ったら、ユリナリー7、消化器サポート2、腸内バイオーム1という、理想とは程遠い感じだったので、結石を溶かす成分はきっちり体に送り込まれていたはずだ。

一方で、ベリチームと胃腸薬はそのまま服用していたものの、ステロイドは半分の量に減らしたので慢性腸症の方はあまり芳しくないまま、わずかながら下降線をたどっている感じだった。

 

そんな日々の中、何とかかんとか小康状態を保っていたソルの症状が、ここにきてまた一段階悪化した。

注射を打ってもらってもそこまで下痢が持ち直さなくなり、ステロイドもベリチームも胃腸薬も効いてる気配がない。特に何か思い当たることもないままに何故か下痢はひどくなる一方だった。

 

ちょい漏れも復活してしまった。復活どころか、座るたび、立つたびにチョビチョビと鹿のフンサイズが漏れるので、いよいよオムツか隔離かの2択にせざるを得ない状況になった。

あれよあれよという間に悪化の一途をたどり、どうも今までの状態とはまた違う段階に入ったような予感を感じずにはいられなかった。

これまでは劇的な改善はなくても、ほんの少しずつ良い方向に向かっている気がしていたのだ。

 

一体ソルの体に何が起きているんだろう。