出会えた人たち、いろいろ

イナバさんと春

家から歩いて5分のところにあるコンビニに向かう途中で、イナバさんに会った。イナバさんは家の前に立っていた。 最初、その人がイナバさんだとわからなかった。イナバさんの家の前に、知らないオジサンが立っていると思った。 こちらに背を向けた小太りのオ…

ミナトに感謝した話。

家の近くの下り坂を歩いていたら、ひさしぶりにミナトを見かけた。 ミナトは我が家から歩いて5分くらいのところに住んでいる小学一年生で、登下校の時にウチの前を通る。 息子の同級生の一番下の弟である。 息子のことを不思議なほど気に入っており、年の差7…

甥の結婚式。

週末、甥っ子の結婚式に参列した。久しぶりに会った彼は、20代半ばにも関わらず、すっかり落ち着いていて"冷静沈着"という四字熟語がぴったりな雰囲気になっていた。仕事柄、というのもあってか、ぼちぼち規模の大きな、やる気いっぱいの式であった。それに…

本名で呼ばれたいという話。

近所に住んでいる同世代のサキコさんと食事に行ってきた。 サキコさんも最近太ったことを気にしているらしい。 私から見ると全然そんなことないけれど、確かに中高年というのは隠れたところがボタボタとなりがちだから、本人が"太った"と言うのなら、それは…

50代にして姉が変わったという話。

今週のお題「変わった」私が「変わった」話ではなく、50代半ばの私の姉が「変わった」という話である。 1年くらい前からだ。 月に一度くらいのペースで、朝起きてラインを確認すると10件以上入っている時がある。 見なくてもわかる。すべて姉からである。 夜…

タマちゃんの授業を上回ることはないだろうという話

進級した中学生の息子が、今度の理科の授業はつまらないと言う。 30代独身の男性教師から、40代とおぼしき既婚の女性教師に代わったのだった。 確かに去年参観に行った時の理科の授業は、これが無料で受けられるの?と思うくらいエンターテイメント性に富み…

伝言メモが本人に届いてしまった後の顛末。

今週のお題「メモ」四半世紀以上前の社会人になってまもなくのこと。担当営業の机の上に、取引先の社長からの伝言メモを置いた。それがうっかり社長本人に届いてしまったことがあった。たったそれだけのことなのだけれど、それが起こった前後で、その社長と…

スーパーからの帰り道で有料道路に乗ってしまった話。

自分ってなんでこうなんだろう…と、落ち込むことは、きっと誰にだってあるはず。 でもここまでのアホはきっと私だけだよ…と、日もとっぷり暮れた、少しひなびた有料道路で1人、運転しながらやさぐれた。 今頃、私以外の主婦はみんな夕食の支度をしているに決…

やる気が突然戻って来た話。

昨日から久しぶりに"やる気"が漲っている。言い過ぎた。 いつもより、ちょっと"やる気"がある。 SNSでデキる主婦たちをうっかり見過ぎたために、どうも自分の中に「オシャレにまで到達しようなんて思わなくていい。せめて掃除をきちんとしなければならない」…

町内会長は引退しても町内パトロールは頑張って欲しいという話。

家からそう遠くない場所に有名私立小学校がある。 雨の日ともなれば、その学校に通う"やんごとないお子さまたち"をお守りするために、壮年の、凛々しい制服姿の男性警備員が何人も現れる。 そうして、信号のある横断歩道や、綺麗に整備された歩道のある通学…