イナバさんと春

家から歩いて5分のところにあるコンビニに向かう途中で、イナバさんに会った。イナバさんは家の前に立っていた。 最初、その人がイナバさんだとわからなかった。イナバさんの家の前に、知らないオジサンが立っていると思った。 こちらに背を向けた小太りのオ…

おノエ、お金持ちと高齢出産に思う。

onoesan.hatenablog.com 動物病院でたまたま出会ったお金持ちの女性の家の、シッターをすることになった。 30代後半のお金持ち、と勝手に見積もっていた彼女は、40代前半のお金持ちだった。大人の女性の年齢を当てるのは難しい。 外見の若さに反して感じられ…

おノエ、お金持ちの事情を知る

onoesan.hatenablog.com 動物病院でお金持ちらしき女性と遭遇→→→車で家まで送る→→→お茶でも飲みませんかと誘われる→→→せっかくなのでと家にあがりこむ→→→女性からシッターを頼まれる、onoesanこと私だった… 動物病院を出てから1時間近く経つが、赤ちゃんは、…

おノエ、お金持ちから頼まれごとをする

onoesan.hatenablog.com 動物病院でお金持ちらしき女性と遭遇→→→車で家まで送る→→→お茶でも飲みませんかと誘われる→→→せっかくなのでと家にあがりこむ→→→ゴージャスな雰囲気にのまれる→→→女性の視線に、何か話したいことがあるらしいとようやく気付いた、ono…

おノエ、お金持ちの気持ちに勝手に寄り添う。

onoesan.hatenablog.com 初対面の、お金持ちらしき女性を家まで送ったら、良かったら家でお茶でもと誘われた。 お言葉に甘えて上がり込み、ひさしぶりに興奮を覚えるonoesanこと私であった。 女性は、ソファーの前に置かれたテーブルにお茶の入った藤色のカ…

おノエ、お金持ちのおウチを見た後が心配になる。

onoesan.hatenablog.com 初対面のお金持ちらしき女性を家まで送ったら、家でお茶でもどうですか、と誘われた。 お茶でもどうですかと誘われたのに気分はすっかり「渡辺篤史の建もの探訪」、ステキなお宅を見学する渡辺篤史だった。 ワクワクしながら足を踏み…

おノエの建もの探訪〜お金持ちの家に足を踏み入れる

onoesan.hatenablog.com お金持ちオーラを放つ女性の家に突然お邪魔することになった。平日の、お昼ちょっと前の出来事である。 高級な外車が並ぶ駐車場の奥に、2階建ての家が見える。築1,2年といったところだろうか。堅牢そうな外観、きっと憧れのヘーベル…

おノエ、お金持ちからお茶に誘われる。

onoesan.hatenablog.com 「お茶でもいかがですか?」 ーん?今この人なんて言った?え?うそ、私、誘われた? …いや待て、これは言葉のトリックの類かもしれない。もしくはお金持ちのマナーの一種なのかもしれない。ほら、確か京都では、お茶のおかわりを勧…

おノエ、お金持ちを家まで送る。

onoesan.hatenablog.com 動物病院で偶然出会った、お金持ちオーラを放つ女性と赤ちゃんと茶トラの猫を車に乗せて、家まで送り届けることになった。 そう言えば先月も初対面の人を車で家まで送っていった。ホームセンターで会ったおばあちゃんだ。 1人、大小…

おノエ、お金持ちを車に誘う。

onoesan.hatenablog.com 私だけでなく、世の中の大半の人は、多かれ少なかれ他人の生活が気になるものではないだろうか。 ーたとえ、それが時として目の毒であろうとも。 動物病院でたまたま会話を交わした女性は、胸に赤ちゃんを抱き、猫の入ったケージを手…

おノエ、お金持ちに遭遇する。

ここ数年、あまりにも頻繁に動物病院に通っているonoesanこと私は、もはやすっかり常連気取り、新顔の患者さんには先輩風を吹かしている。 ケージを2つ持った人が来院したらすかさずドアを開けに行き、撫でてもらいたそうな犬がいたら、いそいそと隣に移動…

チワワのベンツ。

たまに子どものお下がりをくれたり散歩に付き合ってくれたりするご近所さんのサキコさんが子犬を飼い始めて、ちょうど半年が過ぎた。 白に近いクリーム色の、オスのチワワの名前はベンツ。由来はメルセデス・ベンツで、外車好きのご主人が命名した。 小さな…

たまにはやってもらいなさい。

年末から、灯油缶に差したオレンジ色の給油ポンプの電池が切れかかっていた。 「入」の方にスイッチをスライドさせても、うんともすんとも言わない。 ノズルごと持ち上げて何度か振り、再び「入」にするとジ〜ッと音がして、ようやく動き始める。 毎回、今日…

きな粉餅の日々

7年くらい前だったか、プランターにサラダ菜の種を蒔いたことがあった。 種は数日のうちに芽を出した。 その小さな芽が毎朝、うっかりすると見逃してしまうくらい少しずつだけれど、背を伸ばす。 その成長を見るのがとても楽しみだった。 朝一番に水をやりに…

あれから半年と少し。

「高い猫缶、好きなだけ食べていいから」 そう伝える私の目を、彼は真剣に見つめ返した。 昨年の、いよいよ酷暑が始まらんとする7月のある日のことだった。 あれから半年と少し。 彼が食べた高級猫缶は、200缶を優に超えた。 今日もまた、猫缶が供されるのを…

ゆるんで、たるんで。

私の中でチビデブおばさんが生まれたのは、年が明けて間もない、1月のことだった。 とうとう、この日が来たという話。 - onoesanとなんやかんや。 月日は瞬く間に流れて、とうとう、年の瀬を迎えてしまった。 暑い夏の日々、体重計に乗ることすらサボって怠…

断食で食い意地とサヨウナラ

食い意地が張っていたのは昔からだった。 朝は食欲がないの…と呟きそうな、竹久夢二の描く細身で雰囲気のある女性に憧れていた。 そんな私が、朝ごはんを食べないという取り組みを始めて半月余りが過ぎた。 きっかけはチビデブおばさん。 なんとか痩せて、彼…

普通に自転車通学だったよ。

「どこの高校に入りたいのか、そろそろお子さんと時間を作って話をしてみてください。」 昨日、塾の面談でそう言われたので、早速聞いてみることにした。 「どこの高校に入りたいの?」 「お母さんはオレにどこの高校に入って欲しいの?」 質問し返された。 …

おなかのなかにはなにがある

子育て啓発ダイエット。 "啓発"は自己啓発のことだけれど、"啓発"だけの方が語呂が良いのでそうしている。 この3ジャンルは、本屋さんに行くと、星の数ほどのハウツー本が棚を占拠し、うずたかく平積みされている、と私が信じているBIG3。 共通しているのは…

先生を励ましたかった私。

友だちからもらってきた風邪を息子が律儀に分けてきた。 3日前から2人でダミ声だ。 敵は喉を集中していじめたいタイプらしく、この親子の喉を滅多刺しにしてやれ、と思っている。 とっくに降参しているのに許してくれず、うがい薬で必死の抵抗を試みている。…

20年ごとの走り込み。

「なんだこれは。みんなが私を応援している…」 初めて浴びる謎の歓声に、若干の戸惑いと溢れる喜びを胸に抱えて、11才の私は歯を食いしばって懸命にトラックを走った。 小学5年生の夏休み直前のことである。 市の陸上競技会の800メートル走に出場する選手を…

普通という凶器

今週のお題「最近読んでるもの」 「夫のちんぽが入らない」 という、かなり、かなり手に取りにくい本を読んだ。 作者のこだまさんの別の本をたまたま読み、来歴が気になったので検索したらこの本が出てきた。 5年以上も前に発刊され、漫画化、ドラマ化もされ…

信心深いネコ、我が家で3度目の秋を迎える。

老猫、ソル。 目下、我が家で余生を送っている。 彼が実家の飼い猫になったのは15年前。その頃、実家の祖父はまだ健在だった。 祖父が他界するまでの約1年、同じ屋根の下で共に暮らしていた。 その7年前に話し相手の祖母を亡くしてから、祖父の日常は判で押…

やるせない反抗期

生まれてこの方、好意を持っている相手に、ここまで傍若無人な振る舞いをされた記憶はひとつもない。 好意を持っていない相手からならたくさんある。 小学1年生の時に隣の席に座っていたカワムラくん。彼は私に対して本当に傍若無人だった。 当時、ネガティ…

息子の頭痛を治してもらった話

中学2年生の息子は、夏休みが明けた頃から「頭が痛い」と言って布団から出られない日が増えた。 様子を見ていると、症状を訴えるのは主に月曜日の朝。もしくは前日の夜、遅く寝た日。土日に訴えたことは一度もない。 気候は関係ない様子のため気象病ではなさ…

2人は小説を書いている

私には、小さな頃に一緒に暮らしていた甥っ子と姪っ子がいる。 もはや社会人。あの小さかった2人がよくもまぁ育ったものだと感慨深い。 人として最も激変するであろう学生時代、コロナ禍だったため遠方で学生生活を送る彼らにはほとんど会えなかった。 だか…

13点て。

これも少し前のことになるのだけれど、色々あがいているのに全然痩せない日々が続いていた。 明らかに痩せにくくなっている。これから馬肥ゆる秋まっさかりだというのにどうしたものだろう。 この悩みを持つ人は私だけではない。 雑記ブログを書かれている方…

久しぶりにセンパイにしごかれた。

ちっとも痩せなくて、歩いたりストレッチしたりする日々が続いていた。当然、王道のスクワットもやっている。…10回くらい。 Juniper(id:JuniperBerry)さんは、頑張る時はスクワット70回、とブログに書かれていた。さすが目下、営業マンとの負けられない戦…

ブリッジ出来ますか?

酷暑の夏。エアコンの効いた室内で漫画ばかり読み呆けていた私に、チビデブおばさんがお灸を据えにやって来た。onoesan.hatenablog.com 身の危険を感じて、それ以来、とりあえず毎日10000万歩以上は必ず歩いている。 読書(漫画)三昧だった生活を考えたら痩…

サイレント・チビデブおばさん。

しばらく書くことをサボっていたから、あの日から既に半月以上が経っている。 酷暑には絶対いなくなると思って放っておいた。 今年の正月明けに突然現れた、私の中の私。ちびデブおばさん。onoesan.hatenablog.com 梅雨が明けても体内にしぶとく居座り、のさ…