13点て。

これも少し前のことになるのだけれど、色々あがいているのに全然痩せない日々が続いていた。


明らかに痩せにくくなっている。これから馬肥ゆる秋まっさかりだというのにどうしたものだろう。


この悩みを持つ人は私だけではない。


雑記ブログを書かれている方の過去記事をさかのぼってみれば、体感にして7割強の人の記事に一度は登場する「痩せたい」「運動しなければ」のフレーズ。加えて「頑張るぞ」「本気で取り組まねば」宣言。


そう。私だけではない。


が、この話は、記事にすることで何らかの満足感を得られてしまうのだろうか。お忙しいということも当然あると思うし、他にも書きたい話題がたくさんおありなのだと思う。


話題は他にうつり、その後どうされたのか、瘦せたのか、痩せなかったのかが待てど暮らせど明らかにならない。


私は、食欲の秋、皆さまの体重がその後どのように推移されているのか、とても気になっています。


そんな中、たまたま「本日の過去記事のイッキ読み!ターゲットはこの方!」と、私に勝手に選ばれてしまったちこくみ (id:hikariuri) さん。


まさに私が現在進行形で抱えている悩みが、7月にアップされた記事にそのまま書かれており、丁寧な文章で経過報告が綴られ、その後めでたく成果を挙げられたという報告記事まできっちり登場する。


すばらしい。高らかなダイエット勝利宣言。しかもお医者様からのお墨付きまで。スマホをいったん置いて拍手したことは言うまでもありません。


その、勝者ちこくみさんのブログで紹介されていたのが「あすけん」さんのレコーディングダイエットアプリである。


これまで"食べたものを入力する"アプリは、どれほどインストールすることを期待する雰囲気が漂っていようと、敬遠する態度を崩さなかった。


食べるたびに思い出してポチポチ入力するなんてズボラな私には絶対ムリだ。


加えて、食べる時は食べることに全力で集中したい。美味しさを、魂で噛み締めたい。栄養バランスを考えながら食べるくらいなら終日動き続けてカロリーを消費しよう、と。


しかし現状が現状。そんな我儘を言えるボディじゃない。


先駆者がいるのだ。やるしかない。


そう思い、意を決してアプリをインストールした。


どれどれ。


新鮮さもあり、軽快に食べたものを入力していった。


初めて入力した日、主観で言えば、まあまあ良い食生活だった。うん、はっきり言ってスキがない食生活。そのくらいの自信を持って「あすけん」の可愛いAIのお姉さんに報告した。


ところが1日の終わりにアプリのお姉さんに言い渡された点数は、なんということだろうか。100点中13点。


13点。


気立ての良さそうな愛らしい顔で辛口が過ぎる、っていうか何かの間違いじゃないの?


最初はお姉さんを疑った。


しかしどうやら、体重計の時と同様、間違った認識を持っていたのは私のようであった。機械たちに直球で現実を突きつけられた。


認めるほかなかった。


一家の台所を預かる立場にして、齢50を越えたベテランの域に入る主婦にして、自信過剰な劣等生主婦。


それが自分だ、認めよう。認めるしかない。


原因は一体何なんだよ…と半べそでダメ出しをされた箇所を確認すると、どうやら塩分と糖分とカロリーが多過ぎるのが問題らしかった。それとおそらくお姉さんは、アルコールを飲む人を嫌っている。


原因がわかったので、そこから1週間の間、食生活を気にかけながら苦手な入力作業を地道に続けた。すると、だんだんコツが掴めてきた。


ここをこうすると点数アップ、というのがぼんやりわかってくる。そして気づく。少しばかり甘めに入力をし、ビールを我慢すると70点台が出せることに。


気を良くして調子づいた私は、そのまま10日あまりポチポチと入力を続けた。自分にしては快挙である。


それにより、どういう食生活が理想なのかの全体像が、おぼろげながら見えてきた。


同時に、ここをこうすると高得点が取れるわけね…という必勝法も着実にモノにしていった。それにより、徐々にアプリ攻略モードになってしまい、気づけば「今日も高得点を狙った入力をして可愛いお姉さんに褒めてもらうぞ」という、完全に誤った方向に目的が向かってしまった。


お姉さんの顔色を窺って虚偽報告を重ねる日々。


これは違う。イマシテルコト、トテモマチガッテイマス。そう気づき、現在は入力をやめている。


でも。


10日間続けて入力したことは大変価値があった。やって良かったとつくづく思う。


自分の食生活の偏り具合がわかり、気を付けどころがわかった。これはとんでもなく大きかった。なんといっても初得点が13点なので学びも大きいのである。


自分が、ひいては家族が、こんなにダメダメな食生活をしていたとは思ってもみなかった。


しばらくお姉さんとは距離を置き、また忘れた頃に時々入力をして食生活をチェックしてもらおう。


記事にしてくれたちこくみさんとアプリを作って下さった開発者様には感謝の気持ちでいっぱいだ。



(…こんな使い方では開発されたあすけんさんには申し訳ありませんが、本当にとても良いアプリです。3Ⅾで体形を再現されたり、大抵の市販品は自動登録されていたり、工夫が満載です。ちこくみさん、勝手に引用させて頂きました。何か問題ありましたらご連絡くださいませ。)